ゲーム業界は契約社員(派遣社員も)がとても多いのは事実です。
求人を見ても、半数以上が契約社員を求めていることがわかりますよね。
では、ゲーム業界は契約社員から正社員になれないの?という疑問に答えますね。
はい、なれますよ。
でも、ただ働いているだけでは正社員になるのは難しい。
しっかりアクションを起こさないとダメです。
この記事は、契約社員から正社員になれるか不安を感じている人に、正社員になるために必要なことを教えます。
契約社員3名を正社員に採用した実績があるガメが説明します。
- 契約社員から正社員に採用した人物像。
- 正社員になるための3つの心得。
- 正社員になるために必要な5つの行動。
契約社員から正社員に採用した3人の人物像
ガメがゲーム会社で働いていた時、契約社員から正社員として採用をした実際の人物像を紹介します。
デザイナーばかりで偏りがあるけど、どこに惹かれて採用したかも書くので、参考にしてね。
3DCGモーションデザイナー
年齢:25歳
性別:男性
性格:明るい
アルバイトとしてデバッガーとして働いていた男性。
ゲーム好きで、ゲーム系専門学校を卒業しているのですが就職が決まらずデバッガーとして仕事をしていました。
デバッガー時代から真面目に働く青年で、社員とのコミュニケーションでは笑いを誘っていました。
チーム内の雰囲気が良くなることが多かったね。
個人でモーションの勉強をしていることを聞き、仕事が忙しいときに手伝ってらうことに。
スキルレベルは低かったけど、深夜に及ぶ作業にも積極的に参加し、社員からの信頼をえていました。
さすがに長時間労働をお願いすることが多いため、契約社員に格上げ。
その後、スキルも一定レベルに達したとリーダーから報告があり、本人も正社員になりたいと要望があったため採用することにしました。
彼の場合は人間性が大きかった。スキルレベルは低かったけど、熱量は高かったし、リーダーからの要望もあったため採用したんだ。
3DCGモーションデザイナー
年齢:28歳
性別:女性
性格:静か
モーションデザイナーとして、契約社員で働いていた女性。
最初はキャラクターのモーション制作に戸惑いを見せていたけど、キャラクターのことを自分で調べてどんどんクオリティが上がっていきました。
リーダーからのフィードバックにもしっかり対応した上で、クオリティアップの提案までしてくれるほどになってた。
モーション制作だけでなく、カメラワーク含めた演出そのものまでこなせるようになり、リーダーから絶対に採用してくれと要望。
会社として手放せない存在になっていたから、契約期間終了と同時に正社員として採用しました。
ほんとにメキメキ上達した人でした。社員よりスキルが高くなり、手放せない存在になったので、即採用したね。
3DCGモデラー
年齢:32歳
性別:男性
性格:明るい
3DCGモデラーとして契約社員で働いていた男性。
モデラーとしての腕前はそれほど高くなく、メイン級の物以外なら対応できる程度のスキルレベル。
ただ、モデル制作だけでなくモーション制作やエフェクト制作など、幅広い業務に対応できる器用な人でした。
ゲーム開発をする中で、必要なところに飛び回って作業する感じで、めちゃくちゃ都合のいい人だったわ。
最初から最後まで、どのポジションを見てもその人が必要になっていて、プロジェクトから外せない存在でした。
他のプロジェクトからも手伝って!と声がかかるぐらいだったので、正社員として採用しました。
多種多様なスキルを持っていたから、どのポジションでも仕事が与えられる人材だったね。
正社員になるための3つの心得
- 正社員になりたい気持ちを強く持つ
- 正社員からの指示は的確に実行する
- 正社員と同じレベルで働く意識を持つ
先にざっくり言うと、契約社員であっても正社員と同じ気持ちで働けということです。
「私、契約社員なんで」みたいなこと言う人を正社員として雇いたいと思わないですよね?
会社としては「この人に抜けられると困る!」と思える人を正社員として雇いたいのです。
なので、ここで紹介する3つは、正社員を目指す人には必須。
一つずつ頭の中に入れてください。
正社員になりたい気持ちを強く持つ
そもそも、正社員になりたいと思っているか?と言う話。
その会社にどんな貢献ができるか。
正社員になることでどんなスキルアップやキャリアアップができるか、って考えを常に持ち続けないといけません。
その会社で正社員になりたいと強く思うところがスタートだよ。
正社員からの指示は的確に実行する
正社員と同じレベルで働くのと似ているけど、とにかく指示されたことは的確にこなしてください。
- とにかく業務を正確こなす。
- わからないことや不明点はすぐに聞く。
- 悩む時間は最短で。
契約社員に一番期待されているのは、人手不足の解消です。
まずは契約社員としての業務を完璧にこなし、信頼を獲得することが重要です。
正社員よりも働ける。そういう人は信頼を得られるよ。
正社員と同じレベルで働く意識を持つ
そもそも、正社員になれたら仕事がんばる!ではありません。
正社員レベルの仕事ができるから、正社員になれるという認識を持つようにするのが大事。
厳しいことを言いますが「わたし契約社員だから、そこまで責任ないです。」のような意識が出ていると、契約満了で切られます。
「わたし契約社員なんで、、、」って言う人を長く雇う気にはなれないからね。
正社員になるために必要な5つの行動
では、正社員になるために具体的な行動を5つに絞って紹介します。
- 正社員になれる可能性があるか先に聞く
- 日頃から社員とコミュニケーションを取る
- とにかくスキルアップを目指す
- 正社員になれないか相談する
- 見切りをつける
最低限、ここで紹介する5つができていないと、正社員の道は遠ざかると思ってください。
正社員になれる可能性があるか先に聞く
そもそも正社員登用をしていない、する気がない企業は、いくら頑張っても採用してもらえません。
求人サイトや転職エージェントに相談するときは、必ず正社員登用しているか確認してください。
企業によってはプロジェクトの関係上、スポットで人を集めている可能性もあります。
そのような求人では、正社員になれない可能があるので注意が必要です。
必ず、正社員になれる可能性があるか確認をしておこう。
日頃から社員とコミュニケーションを取る
仕事をする上でコミュニケーションはとても大切です。
契約社員だからと言って目立たないようにする必要はありませんし、作っている物に対して意見を言うことも問題ありません。
むしろ、開発の中心にいる社員とは違う目線の意見がだせるかもしれませんので、積極的に話に参加してください。
また、仕事以外のことでも気軽に話せた方が、お互い気持ちが楽になります。
もし正社員として採用されたとき、人間関係をそのまま継続できるので、日頃からコミュニケーションを取るように心がけてください。
ゲーム制作はチーム戦。コミュニケーションがとても大事だよ。
とにかくスキルアップを目指す
契約社員で働けているからと言って気を抜いてはいけません。
正社員になれなかったとしても次に生かせるよう、常にスキルアップを目指し準備をしておくことが重要です。
契約社員だとしても「この人、成長したな」と感じてもらえたら、それだけでも正社員に採用される確率が上がります。
クリエイターとして業務を行う以上、常にスキルアップを心がけることは必須です。
ガメが正社員に採用した人も、最初に比べかなりスキルアップした人だった。
正社員になれないか相談する
仕事がある程度こなせるようになってきたら、正社員になれそうか相談をしてみましょう。
これは、社会のルールとして転職エージェントや派遣会社を通して聞くようにしてください。
一緒に働いている社員とのコミュニケーションのなかで、正社員になりたい!って話はしていいです。
そうしておくことで、社員が認めてくれれば上司へ「一緒に働きたい!」と報告してくれるかもしれません。
正式に正社員になれないか相談するときは、必ず転職エージェントや派遣会社を通して確認を忘れずに。
社員から、この人に来てほしい!と言われれば、そりゃー採用を考えるよね。ガメはそれで採用を考えました。
見切りをつける
契約社員から正社員になれないとわかったときは、できるだけ早く見切りをつけてください。
どれだけ評価されても、どれだけ仕事が上手くできても、契約社員は最終的に契約満了になります。
もうその先に正社員の道はないのだから、目的を達成するためには見切りをつけるべき。
どれだけ社員のみなさんがいい人でも、自分が正社員になるという目的を忘れてはいけません。
契約社員には契約期間があるから、それ以上の延長はせず、正社員募集の求人を探してください。
悲しい話だけど、企業としては仕方ないことなんだ。自分の目的を最優先に考えて行動しよう。
契約社員から正社員になるために必要なことのまとめ
ここまで説明した内容をざっくりまとめます。
まずは正社員になるための3つの心得。
- 正社員になりたいと思う気持ちを強く持つ
- 正社員からの指示は的確に実行する
- 正社員と同じレベルで働く意識を持つ
自分は契約社員だから、派遣社員だからと考えてるうちは、本気で正社員になろうと思えていません。
正社員と同じレベルかそれ以上の働きができていないと、正社員になるのは難しいですよ。
「わたしはお手伝いさん」と言う考えは捨てて、その企業の一員である気持ちを持って働こう。
次に5つの行動。
- 正社員になれる可能性があるか先に聞く
- 日頃から正社員とコミュニケーションを取る
- とにかくスキルアップ
- 正社員になれないか相談する
- 正社員募集の求人に応募する
契約先や派遣先の会社が正社員としての採用があるか、先に確認しておくこと。
あとは常にスキルアップを目指しながら、社員とのコミュニケーションをとる。
企業の社員から「この人は今後もいてほしい!」と思われるよう日頃からコミュニケーションを取りましょう。
ある程度、業務をこなしてきたら、正社員になれないか相談です。
正式に聞くときは、転職エージェントや派遣会社を通してね。
最後に、正社員になれないことがわかったら、できるだけ早く見切りをつけて次の求人を探してください。
とにかく、日々の業務をこなしながら、正社員になるためにはどんな行動が必要か考えながら動くことが重要です。
誠意をもって仕事をすれば、必ず正社員の道は開けるよ。
ゲーム業界に強い転職エージェントの紹介
ゲーム業界専門の転職エージェントを利用することで、効率よく転職活動を進めることができます。
代表的なところでいうとこのあたり。
- 【登録必須】ゲームキャリアスカウト
ゲーム業界特化のスカウト型転職サービス。
ゲーム関係の企業だけが登録しています。
自分では見つけられなかった企業からのオファーに期待できる。
オファーを待つ転職と自分で探す転職で、転職活動の幅を広げられます。
ゲームキャリアスカウトの紹介記事 - シリコンスタジオエージェント
シリコンスタジオと言えば、国内大手のミドルウェアを開発会社。
ゲームのことに精通したシリコンスタジオが転職エージェントを運営。
数多くの非公開求人から、希望にあった求人提案をしてもらえます。
シリコンスタジオエージェントの紹介記事 - G-JOB エージェント
ゲーム業界専門の転職エージェント。
ゲーム系の求人、案件数は1300件上。
在宅案件などの扱いもあり、幅が広い。
G-JOBの紹介記事 ファミキャリ!
ゲーム誌のファミ通とクリエイティブ業界大手のクリーク・アンド・リバー社がタッグを組んだエージェント。
ゲーム業界に強い2社が強力なパートナーとなってくれます。
ファミキャリ!の紹介記事Green(グリーン)
IT業界最大級の求人サイト。
ITエンジニアや、クリエイターを目指す人におすすめ。
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転職エージェントは3社ぐらい登録しておくといいよ。
全ての転職エージェントが、全て同じ企業と提携しているわけではありません。
そのため、3社ぐらい登録しておけばだいたいの求人を網羅できてきます。
転職サイトAに登録されている企業が、転職サイトBには無い。その逆もありえる。
たくさん登録してもいいけど、紹介先が被ることが出てくるし、管理が大変になるから気を付けて。
企業の紹介連絡やメールが多くなると管理も大変になるから、まずは3社ぐらいに登録して様子を見てみてください。
ガメも転職エージェントにたくさん相談してたよ!
>>ゲーム業界に強い転職エージェントを上手く活用する方法を、こちらの記事でくわしく説明しています。
転職エージェントを使いたい方は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
【参考】ゲーム業界に契約社員が多い3つの理由
ここからは、ゲーム業界で契約社員が多い理由を、ゲーム業界でディレクターをしていたガメ目線で書いていきます。
- 常に一定量のプロジェクトがないから
- 人件費削減のため
- 常にどこかで炎上してるから
主にプロジェクトの状況による要因が多いですが、業界特有なことでもあります。
それぞれ説明します。
常に一定量のプロジェクトがないから
常にプロジェクトがある企業なら、社員を雇っている方が管理が楽になります。
でも、ゲーム業界はプロジェクトが流動的で、常に一定量の開発があるとは限りません。
時期によっては仕事が少ないときもある。
そのため、社員は最低限必要な人数しか雇えないですし、プロジェクトが始まるとその都度必要な人員を集める傾向にあります。
こういった状況から、契約社員や派遣社員の求人は常にあるし、正社員になるのが難しい理由でもあるのです。
人件費削減のため
昨今のゲーム開発、特に国内のゲーム開発は予算がとても少なく限られている物がほとんどです。
予算が少ないと正社員を雇い続けるのは難しくなりますし、部分的な作業であればスポットで人を雇って対応できるのです。
代表的なところで行くと、3DCGのモーションデザイナーとか。
例えば、短期間で大量にモーションデータが必要なとき、契約社員や派遣社員を期間限定で雇うことが多いです。(ガメが働いているときも、実際そうでした)
過剰に社員を雇って人件費をかけることは難しいので、どうしてもスポットの契約社員や派遣社員にお願いすることが多くなる傾向にあります。
常にどこかで炎上してるから
ゲーム業界は、常にどこかでプロジェクトが炎上しています。
炎上プロジェクトは、企業が赤字になろうが人を投入して沈静化しないといけません。それが出来なければ倒産する可能性もあるのです。
炎上プロジェクトがあると、社員が炎上プロジェクトに入ることがあり、足りなくなった人員を補填しなければなりません。
このような理由で、期間限定で人を集めたい企業があるのです。
炎上プロジェクトは契約社員や派遣社員など、短期で契約する仕事が多くなる理由の一つですね。
なぜ常に炎上してるのか。とても不思議な業界です。
ゲーム業界に契約社員が多い3つの理由まとめ
主な理由はこの3つ。
- 常に一定量のプロジェクトがないから
- 人件費削減のため
- 常にどこかで炎上してるから
契約社員や派遣社員の求人を見ると、部分的な仕事が多いです。
特にゲーム開発に必要な量産物は、一定期間の作業で終わる物が多い。
- アイコン画像作成
- モーション作成
- 背景モデル作成
- イベント用プログラム作成
- パラメータ調整
こういった常に発生しない作業のために、何人も社員を雇っておくのは人件費的にも難しいです。
作業が終わると手が空く社員も増えてしまうからですね。
だからスポットの契約社員や派遣社員が重宝されるのです。
プロジェクトによっては難易度が低いものもあるので、経験を積むための仕事としては良いです。
ですが、契約社員だけで生活を続けるのは将来不安になるので気を付けましょう。
最後に、契約社員のメリット・デメリットを紹介しますね。
【参考】契約社員じゃだめ?メリットとデメリット
ゲーム業界は契約社員の求人が多いんだけど、契約社員で続けるのはダメかな?と考えている人もいるでしょう。
そんな疑問をクリアにするため、契約社員のメリット・デメリットを紹介します。
契約社員のメリット
- 期間を限定して勤務できる:
特定のプロジェクトや期間だけの勤務が可能で、その後のキャリアプランや生活スタイルに合わせて選択できる。 - 多様な経験ができる:
短期間で様々な企業や職種を経験することができ、スキルアップや視野を広げるチャンスが増える。 - 給料はそこそこある:
正社員と比較して時給や月給が正社員同等のことが多い。ただし、ボーナスや昇給は無い。 - 責任が軽い:
大きな責任を負うことがないため、ストレスがかかることが少ない。 - 契約更新の選択:
好きな仕事や会社であれば契約を更新し、そうでない場合は新しい場所を探すことができる。
比較的自由な働き方ができるのは大きなメリットだね!
契約社員のデメリット
- 安定感の欠如:
契約期間が終了すると、更新されないリスクがあるため、職の安定感が薄れる。 - 福利厚生の制限:
正社員に比べ、医療保険や退職金などの福利厚生が制限される場合が多い。 - キャリアアップの難しさ:
契約社員のままでは、昇進やキャリアアップが難しい場合がある。 - 社内の立場:
正社員と比較して、意思決定や社内の活動に関与する機会が少なくなることがある。 - 将来の不安:
長期的なキャリアプランや将来の収入を予測するのが難しくなる。
どうしても「契約期間」が付きまとう。将来の金銭的な不安は無くなることがない。。。
契約社員のメリット・デメリットを理解して転職活動しよう
契約社員にもメリット・デメリットがあります。
どちらもしっかり理解し、ゲーム業界に入る切っ掛けとして上手く利用しましょう。
また、契約社員の求人を探すときは、転職エージェントを使ってください。
将来、正社員化の道があるかも含め調査、提案してもらうことで、ゲーム業界の転職に道が広がります。
情報収集を効率化するためにも、転職エージェントを使って転職活動に力を入れてください。
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